「個人事業税の基礎知識」(2)-個人事業税の計算方法と控除-

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11/21の税サポでは、個人事業税の概要から納付の方法までをご紹介しました。では、実際にいくら納めるのでしょうか?税金を納める側としては、詳しい内容を知ったうえで納めたいのが実情ではないかと思います。
そこで、「個人事業税の基礎知識」の第2回目は、個人事業税の計算方法と控除についてご案内したいと思います。

個人事業税の計算方法

個人事業税の税額は、「課税所得金額」から必要経費を差し引いたものに、税率を掛けた金額になります。なお、所得税で適応される青色申告特別控除は、個人事業税には適用されないため注意が必要です。

個人事業税の計算式

個人事業税の計算式を簡単に表すと下記の通りです。

■課税所得金額×(5)税率 = 個人事業税額

※課税所得金額=(1)収入-(2)事業専従者給与もしくは(3)事業専従者控除-必要経費-(4)各種控除

計算式について、より詳しい情報を知りたい方は、主税局のWebサイトなどをご参照ください。
東京都主税局のWebサイト

では、(1)~(5)の各項目について、順に詳しく見ていきましょう。

(1)収入:事業所得または(および)不動産所得

収入に不動産所得がある場合には、その金額も含めて計算します。

(2)事業専従者給与額:青色申告者の場合

青色事業専従者給与の特例により、一定の要件のもとに、実際に支払った給与の額を必要経費として控除することができます。

(3)事業専従者控除額:白色申告者の場合

事業専従者控除の特例により、一定の要件のもとに「控除前の収入を専従者数+1で割った金額」もしくは「配偶者で86万円、その他は1人50万円まで」のどちらか少ないほうを必要経費として控除することができます。
必要経費として認められるための要件については、国税庁のWebサイトをご覧ください。
国税庁のWebサイト

(4)各種控除

各種控除の項目は下記の通りです。

(4)-1事業主控除

事業主控除は、個人事業税の計算上、一律で事業所得金額から控除できるものであり、年間290万円が控除されます。営業期間が1年未満の場合には、月割額を控除することができます。なお、課税所得金額が290万円以下の場合は、個人事業税を納付する必要はありません。

(4)-2繰越控除

繰越控除とは、一定の要件を満たす者が、損失が出た翌年以降3年間、繰越控除ができる
繰越控除を受けるには、原則として、所得税、住民税、事業税の申告のいずれかを、毎年一定の期限内に行っていることが必要です。
繰越控除には、損失の繰越控除、被災事業用資産の損失の繰越控除、譲渡損失の控除と繰越控除があります。
青色申告者で赤字の場合、その損失を翌年以降3年間繰り越すことです。赤字の分だけ、各種税金の負担が軽くなります。

(5)個人事業税の税率

個人事業税の税率は、法定業種の種類により異なります。

区分 税率 事業の種類   
第1種事業
(37業種)
5% 物品販売業 運送取扱業 料理店業 遊覧所業
保険業 船舶ていけい場業 飲食店業 商品取引業
金銭貸付業 倉庫業 周旋業 不動産売買業
物品貸付業 駐車場業 代理業 広告業
不動産貸付業 請負業 仲立業 興信所業
製造業 印刷業 問屋業 案内業
電気供給業 出版業 両替業 冠婚葬祭業
土石採取業 写真業 公衆浴場業
(むし風呂等)
電気通信事業 席貸業 演劇興行業
運送業 旅館業 遊技場業
第2種事業
(3業種)
4% 畜産業 水産業 薪炭製造業
第3種事業
(30業種)
5% 医業 公証人業 設計監督者業 公衆浴場業(銭湯)
歯科医業 弁理士業 不動産鑑定業 歯科衛生士業
薬剤師業 税理士業 デザイン業 歯科技工士業
獣医業 公認会計士業 諸芸師匠業 測量士業
弁護士業 計理士業 理容業 土地家屋調査士業
司法書士業 社会保険労務士業 美容業 海事代理士業
行政書士業 コンサルタント業 クリーニング業 印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復 装蹄師業
その他の医業に類する事業

【東京都主税局のWebサイトより】

東京都主税局のWebサイト

個人事業税の計算例

最後に例を挙げて計算をしてみましょう。

<飲食業を営んでいる個人事業主の例>

収入:800万円、経費:200万円、青色専従者給与:15万円の場合
飲食業の税率:5%

(収入800万円-青色専従者給与15万円-経費200万円-事業主控除290万円)×5%=14.75万円

これにより、個人事業税は14.75万円となり、これを8月と11月の2回に分けて納付することになります。

個人事業主の方へ

個人事業税の計算方法と控除について、いかがでしたか?個人事業税は、市区町村の役所が計算した金額と納付方法を通知してくれるため、自分で計算する必要はない税金です。とはいえ、だいたいの金額を把握しておかないと納付用に取っておく金額を使ってしまったということにもなりかねません。通知書が来て「どうしよう!」と焦ることがないよう、この機会に知っておくことをおすすめします。

【監修:税理士法人アディーレ会計事務所 税理士 花房浩平】

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