「年末調整」を知る(5)-年末調整後に変更が発生した場合の対応-

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11/25のブログ「年末調整を知る(4)」までで、通常の年末調整についてひと通りご紹介しましたが、皆さまの中には、「もし、年末調整の後に、従業員に子どもが生まれた場合にはどうしたらいいの?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。そう、それも大事なポイントのひとつです。では、さっそく年末調整後に変更が発生した場合の対応についてご紹介していきます。

年末調整はやり直しができる

年末調整は、その年の最後の給与を支払う時に行うため、扶養控除や配偶者控除の状況はその時点の判断となります。しかし、所得税法では、その年の12月31日の時点で控除の対象となる家族の状況を判定します。

たとえば、年末調整の終了後から12月31日までに扶養家族の人数などが変更になると、年末調整した税額とその人が納めるべき税額が異なってしまうことになりますが、そのような場合には年末調整をやり直すことができます。年末調整のやり直しは、翌年の1月末日に源泉徴収票を配布するまで可能です。

年末調整にやり直しが必要となる場合

年末調整にやり直しが必要となるのは、以下5つの場合です。なお、どの場合にも、翌年1月末までに年末調整のやり直しを行う必要があります。

<年末調整にやり直しが必要となる異動事項>

  1. 年末調整後に給与の追加払があった場合
  2. 年末調整後に扶養親族などの数が異動した場合
  3. 年末調整後に配偶者特別控除の適用を受けた配偶者の所得の見積額に差額が生じた場合
  4. 年末調整後に保険料を支払ったような場合
  5. 年末調整後に住宅借入金等特別控除申告書の提出があった場合

では、1から順番にご説明します。

1.年末調整後に給与の追加払があった場合

年末調整の終了後に、年末年始手当の支給など、本年中に本年分の給与に追加して支払いを行った場合には、この追加支給額を先の年末調整の対象とした給与の総額に加え、年末調整を再度行う必要があります。

2.年末調整後に扶養親族などの数が異動した場合

2-1.年末調整の終了後から12月31日までの間に扶養家族が増えた人がいる場合

子どもが生まれたり、結婚して控除対象配偶者が増えたりした従業員に対し、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を依頼して、年末調整を再度行います。新しく扶養控除の対象となった子供や配偶者は、実際は数日間でも1年間扶養したと扱われます。

2-2.年末調整の終了後から12月31日までの間に扶養家族が減った人がいる場合

子が就職したり結婚したりして扶養家族が減った従業員に対し、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を依頼して年末調整を再度行う必要があります。

2-3.年末調整の終了後から12月31日までの間に扶養親族が死亡した場合

控除対象配偶者や控除対象扶養親族などが本年の中途で死亡した場合は、死亡の日の現況により判定することになります。本年分については配偶者控除や扶養控除などの控除の対象となります。

3.年末調整後に配偶者特別控除の適用を受けた配偶者の所得の見積額に差額が生じた場合

年末調整の終了後から12月31日までの間に、配偶者特別控除の適用を受けた配偶者が何らかの所得を得たことにより、合計所得金額の見積額と確定した合計所得金額に差額が発生し、適用される配偶者特別控除額が変更となる場合、異動後の状況により、年末調整を再度行う必要があります。

※配偶者特別控除額は配偶者の合計所得金額に応じて調整されます

4.年末調整後に保険料を支払ったような場合

年末調整の終了後、生命保険料や地震保険料などを支払った場合、従業員に「保険控除申告書」の再提出を依頼し、保険料控除額を再計算し、これをもとに年末調整を再度行います。
また、1月末日までに提出することを条件に年末調整をしたにもかかわらず、1月末日までに証拠書類が提出されない場合は、保険料を除いて年末調整をやり直し、不足分を徴収します。

5.年末調整後に住宅借入金等特別控除申告書の提出があった場合

従業員から住宅借入金等特別申告書の提出があった場合、その申告をもとに、年末調整を再度行う必要があります。

まとめ

「年末調整後に変更が発生した場合の対応」について、いかがでしたか。年末調整が終了しても、何か変更があった場合にはやり直しをすることができます。また、1月末までに間に合わなかった場合には、従業員自身で確定申告をしてもらうことも可能です。

ただ、やり直しや確定申告ができるとはいえ、扶養家族の増減など予期しにくい事項はともかく、保険控除申告書や住宅借入金等特別控除申告書の提出に関しては、前もって準備できるものです。余裕を持ったスケジュールで従業員に提出を呼びかけ、やり直しのないようにしたいものです。

次回は、「年末調整の対象となる人、ならない人」についてご紹介したいと思います。

【監修:税理士法人アディーレ会計事務所 税理士 花房浩平】

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