会社設立時の“現物出資”に必要な手続きと必要書類の書き方

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9/5のブログでは、「現物出資」の詳細と現物出資を行う際の注意点について解説しました。現物出資の内容を理解したところで、今回は、具体的な手続きと手続きに必要な書類の書き方についてご紹介したいと思います。

現物出資の手続き

それでは、早速、現物出資の手続きについて見ていきたいと思います。
なお、ここでは、現物出資財産の額が500万円以下の場合の手続きをご紹介します。
※現物出資財産の額が500万円を超える(もしくは超える可能性のある)場合には、原則として、裁判所が選任した検査役(弁護士や公認会計士など)による外部調査が必要です。現物出資財産が複数ある場合、その総額が500万円以下となります。

現物出資の手続きの流れ

1.現物出資財産の価値を調査する

設立時取締役が、現物出資財産の価格が適切であるかどうかを確認するために、調査を行います。ここでいう価格の適切さに関しては、出資者が購入した価格ではなく、時価(市場価格)を調べて参考にします。

2.定款に必要事項を記載する

原則として、下記の内容を相対的記載事項として定款に記載することで、初めて現物出資と認められます。なお、会社設立時の現物出資については、発起人のみ行うことができます。

<定款への記載事項>
・出資者の氏名または名称
・出資財産とその価額
・出資者に割り当てる設立時発行株式の数

3.「調査報告書」を作成する

現物出資財産の価格に関する設立時取締役の調査結果をまとめた、「調査報告書」を作成します。「調査報告書」は、会社の設立登記申請書に添付して管轄の法務局に提出します。

4.「財産引継書」を作成する

「財産引継書」は、現物出資財産が出資者から会社側に渡ったことを表す書類です。「財産引継書」は、調査報告書の付属書類として、会社の設立登記申請書に添付して管轄の法務局に提出します。

現物出資の手続きに必要な書類とその書き方

次に現物出資の手続きに必要な書類とその書き方について見ておきましょう。

現物出資の手続きに必要な書類

1.定款
2.調査報告書
3.財産引継書
4.資本金の額の計上に関する証明書

1.定款

上記でもご紹介しましたが、定款への記載事項は下記の通りです。
・出資者の氏名または名称
・出資財産とその価額
・出資者に割り当てる設立時発行株式の数

また、定款の最後に【定款別表】を記載します。
なお、定款に関しては「会社設立時に必要な定款とは?」でご紹介しています。

会社設立時に必要な定款とは?
会社を設立するために必ず行う設立登記。その設立登記に必要な書類のひとつとして「定款」があるのはご存知の方も多いと...

<定款の本文に関する記載例>
※ここでは、現物出資に関わる部分を抜き出してご紹介します。

—————————————————–
(発起人の氏名ほか)
第●条 発起人の氏名、住所及び設立に際して割当てを受ける株式数並びに株式と引換えに払い込む金銭の額は、次の通りとする。
東京都豊島区○町○丁目○番○号
発起人 □□□□ 2000株、 金200万円
現物出資 宅地(第●●条記載のとおり。)
(金銭以外の財産を出資する場合)
第●●条 金銭以外の財産を出資する者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数は、次の通りとする。
(1)出資者 発起人 □□□□
(2)出資財産及びその価額
宅地 △△㎡
金200万円
(3)割り当てる株式の数
2000株
—————————————————–

2.財産引継書

財産引継書とは、現物出資として提供された財産の目録であり、現物出資をする人の記名捺印が必要です。会社設立登記申請書に添付して法務局に提出します。また、現物出資をする人が複数名いる時には現物出資者ごとに作成します。

<財産引継書の記載例>
財産引継書_線あり
※画像をクリックすると大きな画像がご覧いただけます

3.調査報告書

調査報告書とは、現物出資として提供された財産の価額が相当であること、財産引継書に記載された財産が実際に出資されているかを報告する書類です。

<記入の参考ポイント>
・調査の趣旨:現物出資財産が資産性・実在性を備えているか
・調査の概要:対象・期間・項目・保管状態など

<調査報告書の記載例>
調査報告書_線あり
※画像をクリックすると大きな画像がご覧いただけます

4.資本金の額の計上に関する証明書

資本金の額の計上に関する証明書とは、資本金の額が会社法および会社計算規則に従って計上されたことを証明する書類です。会社設立において現物出資がある場合に、会社設立登記申請書に添付して法務局に提出します。

<資本金の額の計上に関する証明書の記載例>
資本金の額の計上に関する証明書_線あり
【法務局のWebサイトより】
※画像をクリックすると大きな画像がご覧いただけます

「資本金の額の計上に関する証明書」は、法務局のWebサイトからダウンロードできます。

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まとめ

「会社設立時の現物出資に必要な手続きと必要書類の書き方」、いかがでしたか?現物出資財産の額が500万円以下で、検査役の調査が不要な場合でも、手続きや提出する書類がいろいろあり、時間がかかる可能性があります。
現物出資は会社設立の手続きの一部であり、忙しい起業家の皆さまとしては、これだけに時間をかけているわけにはいきません。どんな手続きが必要か、必要書類にはどのようなものがあるのか、という知識を身に付けたうえで、専門家に依頼して作成してもらうことを検討することをおすすめします。

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